寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

大人の事情

過去に担当した作品のこぼれ話をひとつ。

 

主演俳優さんが、前科者でした。事件を起こしたのは数年前で、おそらく本国で作品が公開されたあとだと察しますが、日本のコアなファンの中には当時の報道をいまだに覚えていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれません(私は全く知りませんでしたが…)。

 

それでですね、もうじきDVDが発売になるので軽〜い気持ちで検索してみたところ、あれれ?二番手の俳優さんがど真ん中のポジションを陣取っていて、主演俳優さんがその陰に立っていらっしゃったのです。複数あるDVDの全ジャケ写において、です。

 

これは何かある…クンクン!それとなくお取引先に探りを入れてみたら、ビンゴでした。「ほとぼりが冷めたから」と、クライアントさんが権利元にプッシュされて作品を世に出す気になったのだそうです。そんでもって、どうせ大した売り上げが見込めないだろうからと、制作費をカットされたのだとか。なんと理不尽な。制作さんもお辛いですね…。

 

待てよ。てことは、翻訳料もカットされたのかな…?念のためにこの次からは、出演俳優さんのバックグラウンドチェックも抜かりなく行わねば…ブツブツ

 

などと考えを巡らせているところに、新規シノプシス翻訳の案件が舞い込んできました。久々の英日案件、気を引き締めて挑んでまいります!できれば、本編も担当させて…