寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

低空飛行

ここ4ヵ月ほど、味わったことのないレベルの倦怠期に陥っていました。レートが低い、クレジットが出ない、チェックバックがない、共訳者さんの訳が拝見できず擦り合わせも不可能、という奇跡の4重苦案件を自ら引き受けてしまったのです。オマエ、いいかげんに学ぼうな。

 

今までこんなことなかったのですが、どういうわけか作品にこれっぽちも愛着がわかない。いえ、あんまり興味がない分野なので当然といえば当然なのですが、そんな自分に嫌悪感マックスです。でもでも、専門性が高い内容なのに用語の監修も付かず、「これで合ってるの…?」とおっかなびっくり進めるしかないなんて。しくしく。分かる人が見たらトンデモ字幕のオンパレードかもしれません。ダブルしくしく。

 

あれこれ自己分析を重ねるうちに、1~2年目に感じていた「ええっ!?仕事頂けるんですかっ!?ありがとうございますううう!!」的な高揚感がすっかり消えていることに気づきました。黙っていても仕事はじゃんじゃん来る。待てよ。それならもっと上を目指すべきじゃなかろうか。要はいろいろと欲が出てきたのでしょう。先輩からは「経験値が上がったんだよ」というお言葉を頂きましたが、そういうことなのかもしれません。

 

今年は100万年ぶりに受けたトライアルも2戦2勝、おみくじも大吉だったのに、2年前から何の進歩も遂げず、方向性がどんどんズレているような気がするのはどういうわけなのか。ひとり戦略会議が必要な時が来たようです(通算489732回目)。