寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

背伸び

先月のことですが、ご縁あって、宮脇孝雄先生が講師を務める文芸翻訳勉強会に参加してまいりました。結果から申し上げるとコテンパンにやられて第1ラウンドKO…という具合でしたが、実に学びの多い、有意義な時間でありました。あのヘンテコで誤訳まみれの訳文が読まれなくて、本当によかった…

 

この勉強会の何がすごいって、東京の教室内に生徒さんがいるにも関わらず、先生がずっとPCに向かってカメラ目線でおしゃべりしてくださったのですよ。講義中にずっと先生の視線を受け止めていたおかげで、終了するころには全身汗だくでした。それにしても、首都圏に住んでいなくても、こんなに素晴らしい講義を受けられるとは、とんでもない時代になったものです。

 

ちなみに講義中に、どなたかお一人、音声をミュートにするのを忘れた方がいらっしゃって、その方が発する「へー」とか「ふーん」などの独り言がことあるごとに拾われていたのですが、そのタイミングが私の「へー」とか「ふーん」と見事にシンクロするのが可笑しくて、一人で笑いをこらえておりました。

 

身分不相応もいいところですが、今後もタイミングが合えばコッソリと参加してみようと思います。以上、背伸び案件①でした。

 

続きまして、背伸び案件②です。先日、試しにある制作会社さんに登録の問い合わせをしてみました。会社さんによっては問い合わせても返事が来ない、トライアルを受けても何か月も放置される…という話も耳にしてきたので、2か月後くらいにお返事がもらえればいっか、なんて思っていたら、およそ2時間後に登録完了のお知らせのご連絡を頂戴してビックリ。学習歴、これまでの作品リスト、稼働時間、一週間の作業スピードなどを明記しただけですんなり登録翻訳者になってしまいました。こういうケースもあるんですねえ。まだまだ知らないことだらけです。

 

ccの宛先から察して、なんとなくですが、中日部門に回された気がしております。とりあえず、登録から一か月くらいは大きなお仕事をセーブしてスタンバイしようと思います。

 

…と思っていたところ、いつものお取引先から別の作品の梗概翻訳案件が舞い込んできました。立て続けにご依頼が来るのはありがたいのでお引き受けしましたが、なんだろう、このまま梗概翻訳専門枠に収まっていくのだろうか…イケナイ、イケナイ。やはり2年目からは、もう少し貪欲に自分のやりたい仕事を積極的に取りにいく姿勢で臨まねば、と心に誓ったしだいです。