寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

ないものねだり

相変わらず来る日も来る日も、中国語と格闘しております。毎日のように漢字とにらめっこしながら手強い言い回しに頭を抱えていると、ふつふつと心の中に湧き上がる想いが…

 

英日案件がやりたいよぅ…。あの丸っこいカーブがあってシンプルなラインのアルファベットを眺めていたいよぅ…。漢字はもう勘弁してく…ペシッ!!(←自分に平手打ちをかます音)

 

中国の時代劇は濃ゆ〜いお話が多く、歴史も学べて教養もそれなりにつく(ように思える)のですが、悪はひたすら悪!善はひたすら善!と言うキャラ設定にそろそろお腹いっぱい気味に。もうちょっとこう、悪人が改心したとか、誰それが裏切ったとか、意外な真犯人がいたとか、ひとひねりあるストーリーが恋しいなぁ。ま、ミステリーでも何でもないので願うだけムダなのですが。

 

それか、せめてお色気シーンのひとつでもあれば少しは士気が上がるんですけどね。なにせキッスとハグ以上はナッシングなので、不純な翻訳者にはやや物足りない(そうです、私はただのスケベです)。しかたなく役者さんたちの古装コスプレや男性の美しい挑発…いや、長髪を眺めながらモチベーションを保っています。ワタクシはものすごいくせっ毛なので、古代を生きたくせっ毛さんたちはどうやってあんなにキレイなお団子を結っていたのだろう…まとめるの苦労しただろうな…などとあれこれ思いを馳せてみたり。

 

物足りないとは申しましたが、5話に1度くらいしかお目見えしないキッスシーンが自分の担当話とぶつかると「おおお!ついてるぞ!」とやる気倍増。それから、以前チラッと書いた「5文字ルビ」も活用する機会に恵まれました。予習しておいてよかった!

 

思い返せば、去年の今頃に比べたら夢のような日々を送っているわけで、こりゃあどうみても長期案件の“倦怠期”に過ぎない。自分よ、しっかりしなさい!ないものねだりなど、はしたないぞ!

 

お仕事を頂戴できたありがたみを忘れずに、担当話を1話ずつ大切に。スピードが上がらなくても、焦らずに。1つ1つのセリフを丁寧に。

 

気分転換に、昨日『テネット』を鑑賞してきました。ご覧のとおり、劇場はすっからかん。本物の貸し切りです…。

 

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最低限の予備知識を入れて臨んだものの、途中からズキズキ頭痛が…。考えすぎたか、はたまた座席がスクリーンに近すぎたか。リフレッシュするはずが、疲労感を引きずったまま帰宅しました。お口直しに、次はお家でおバカコメディでも見なければ。

 

皆さまも、息抜きに鑑賞する映画のチョイスは慎重に♡