寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

2022年上半期まとめ

早いもので6月も中旬ということで、上半期にご縁をいただいたお仕事を振り返ってみませう。お子たち全員がインフルエンザにやられている阿鼻叫喚の現場から、元気にお届けいたします。

 

ででん!

 

特典映像×4

英語ドキュメンタリー×7

中国語映画リライト×2

ヒンディー語映画×2

広東語ドキュメンタリー×1

広東語映画×1

その他(字幕データ起こし、リマスター版タイミング調整、歌詞対訳などなど)

 

特典映像は聞き起こし込みだったり長尺の主題歌MVの歌詞字幕だったり、さりげなく特技をアピール(私、口は悪いのですが耳はいいのです)&完全に個人的趣味として取り掛かれる案件に出会えてうれしゅうございました。聞き起こし込みだと単価がめちゃくちゃよい時もあるのですが、なにせ極小ボリュームなので大した稼ぎにはつながらず。それでも担当さんのお役に立ちたくて、対応可能な限りねじ込みました。

 

ドキュメは初めてミニシリーズ(全4話)を頂戴しましたが、納品から4カ月たっても世に出る気配がありません。もーいーかい…ちなみに過去のお仕事で納品~リリースまでの最長記録は9カ月でしたが、さて記録更新となるか。

 

リライトは非常にキツかったです。元字幕があまりにも素晴らしく、そのうえそこまでの旧作というわけでもなく、違和感のある漢字や言い回しも皆無、お直しのしようがない…。四半世紀くらい前の作品ならどんとこいなんですが。もしかして、転用料よりオバトラへのリライト料のほうが安かったのでしょうか。今回は己の実力のなさ&客観的に字幕を見る力の低さ&底の浅さに愕然としました。

 

気を取り直してインド映画2本、これがすごかった。ハイライトはこの2本で決まりです。2年前くらいの翻訳セミナーで出版翻訳者さんが「僕はこの作品を訳すために生まれてきた、という気持ちで作業する」と仰ってましたが、この2本は私にとってのソレでした。作品の引力が凄まじい。万が一またインド映画のお仕事を頂戴した時に少しでも原語で理解できるよう、ヒンディー語辞典まで購入してしまいました。(え、てかアナタ、タミル語とかテルグ語だったらどうすんの…?)

 

字幕以外のお仕事はほどよい息抜きになるので、積極的にお引き受けしました。40年前の字幕を拝見する機会があったり、オタク向け案件で国際交流に貢献したり、初めての歌詞対訳など、毎回全く異なるジャンルの案件が降ってくるので心地よい刺激になりグーです。

 

というわけで、振り返ってみるとそれなりにバラエティー豊かなラインナップなわけですが、何だか自分が何でも屋になっているような気がするようなしないような…。いまだに得意分野たるものを確立できずにいますが、今後の方向性を考えるのも悪くないかもしれません。

 

以上、2022年の上半期総括でした。