寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

リッキー・ジャーヴェイスにぞっこん

米エンタメ界の賞レースが大好きで、アカデミー賞ゴールデン・グローブ賞が発表されるこの時期は毎年ウキウキしています。

 

リアルタイムでは見れなくとも、欠かさず授賞式の動画を漁ってはニヤけているのですが、一番楽しみにしているのは受賞結果でも女優さんのファッションでもなく、司会のモノローグ!キレッキレのコメディアンが選ばれることが多いので、練りに練られたジョークを聞いてゲラゲラ笑っては心の栄養を蓄えています。

 

先日開催されたゴールデン・グローブ賞受賞式も早速チェック。なんてったって、司会は英国人コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスですから!ザ・英国式の毒舌ジョークでハリウッドをバッサバッサとぶった斬るのがめちゃくちゃ面白いんです。お呼ばれした俳優さん達の引きつった笑顔も、同じくらい面白い。下手なコメディーよりよっぽど笑えます。今年もジャーヴェイス先生は「どうせ今回が最後なんだ、知るかよ」と毒づきならがFワードを連発。ぶっ飛ばしてましたね~。

 

大御所マーティン・スコセッシ監督(背が大変低いお方です)が「マーベル作品は映画じゃない。テーマパークみたいだ」と批判したのを受けて、「同感だね。でも監督はテーマパークで何するんだろ。あの身長じゃ乗り物はムリだろうに」って笑。本人の横でデニーロがすっごく面白そうに笑ってました。

 

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の上映時間の長さをディスって「ディカプリオはプレビューに来てたけど、終わる頃には恋人が年を食ってた」とか。これにはディカプリオも苦笑。

 

『バード・ボックス』(ある“モノ”を見ると命がないので、みんな生きるために目隠しするっていうアレです)に至っては「見て見ぬふりをして生き延びるっていうのは、ハーヴェイ・ワインスタインと仕事するのに似てるよね」とツイスト(ワインスタイン氏は、セクハラ大王のあの方ですね)。ひねり方が上手すぎる…

 

ハリウッドをイジらせたら、リッキー・ジャーヴェイスの右に出る者はいないのではないでしょうか。毎回放送事故ギリギリのラインで攻める彼ですが、ゴールデン・グローブ賞のホストは今年で5回目というベテランなんですよねえ。呼び戻す方もどういう意図があるのか分かりませんが、スバラシイ。

 

と、ジャーヴェイス愛を語ってしまいましたが…こういう授賞式の翻訳、とっても憧れます。いつか担当できたら、それこそミーハー冥利に尽きるというものです。その日を目指して、頑張ります。


Ricky Gervais at the Golden Globes (2010-12)

 

↑どなたかがまとめて下さった、リッキー・ジャーヴェイス・2010〜2012年分のモノローグです。いつ見ても抱腹絶倒!