寝ても覚めても映像翻訳

海外在住の映像翻訳者による雑記です。

翻訳筋肉

先月やらかした車のスクラッチ事件ですが、現場で解決したと高を括った私がバカでした。後日、紳士の奥様名義で自動車保険会社より手紙が届き、諸手続きに850ドルの出費が。アイタタタ…。

 

振り返ってみれば、運転免許を取得したのは気楽な独身時代でした。仕事帰りに教習所の夜間クラスに通いつめ、その勢いのまま筆記試験も実技試験も一発合格!と、そこまではよかったんですが、当時は車を購入する必要もなければ経済力もなし。そのままズルズルとペーパー・ドライバーへと落ちぶれていったのでした。

 

そして10年以上の時が流れ、ちょこまかと動き回る子供たちを連れての外出に限界を感じはじめ、重い腰を上げて車の運転を始めたのはほんの一年前のこと。あまりに久しぶりなのでアレコレおさらいするために出張レッスンで何人かの教官にお世話になりましたが、初めてのレッスンではあまりの緊張のためシートベルトを忘れたまま運転し続け、やっと気づいた時にイギリス人の教官に大笑いされたこともありましたっけ…。「車線変更のやり方?そんなの、一瞬シグナル出して目をつぶってエイヤ!って強引に割り込んでいけばいいんだよ」なんてジョークをかますお茶目なオジサマでしたが。

 

と、運転にまつわる色々なことに思いを巡らせていたからでしょうか、気づいたら『ベイビー・ドライバー』という映画を鑑賞していました。いや~、すばらしかった!映像と音楽の融合が芸術そのもの!細かいところまでセンス抜群!主人公ベイビーのハンドルさばきも、これまた華麗でカッコいい。車をその場でクルっと反転させたり、すごい角度でバックしたり、マネしちゃいけないスキル満載で、見応えたっぷりでした。器物破損行為さえ心配しなくていいなら、私もあれくらい思い切った運転ができるんだけどなぁ…。

 

スクールで受講した最後の授業からだいぶ月日が経ちました。何もしていないと、ただでさえ半人前である翻訳の腕が鈍っていくようで不安に駆られていますが、すばらしい映像作品に触れると俄然モティベーションが上がります。車の運転も翻訳も、筋肉と同じで使って鍛えないとどんどん衰えてしまいます。よね?だからこそ、目下の課題は翻訳力の維持!毎日、あらゆる形でインプットを心掛けよう、と改めて思いました。

 

今こそ鍛えよう、翻訳マッスル!